遺族の年金受給権をめぐる議論。
死しても、なお争いはつづく・・
遺族共済年金受給権は内縁の妻にあるとされた事例
遺族年金の受け取り人は、事実婚の妻も含みます。
法律婚と事実婚の妻の受給権が競合する場合は、実質的な婚姻関係がどちら側に形成されているか、が問われることになります。
民法の相続人が、一方的に内縁の妻を排除している(内縁の配偶者の相続人に対する財産分与請求権を認めなかった事例)のに比べ、さすが社会保険法は実質を重んじてくれるわけです。なかなか奥が深い!
平成17年04月21日最高裁判所第一小法廷
遺族共済年金不支給処分取消請求事件
私立学校教職員共済法に基づく私立学校教職員共済制度の加入者で同法に基づく退職共済年金の受給権者の男が重婚的内縁関係にあった場合に,遺族共済年金の支給を受けるべき配偶者に当たるのは内縁の妻であるとした事例
(反対意見あり)
ちなみに、近親者間で内縁関係にあった(子もあり)というイケナイ関係の場合はどうなんでしょう。
近親的内縁関係の場合、遺族厚生年金は支給されますか?
原則できないのですが、例外もあります。
平成19年03月08日最高裁判所第一小法廷
遺族厚生年金不支給処分取消請求事件
厚生年金保険の被保険者であった叔父と内縁関係にあった姪が厚生年金保険法に基づき遺族厚生年金の支給を受けることのできる配偶者に当たるとされた事例
(反対意見あり)
裁判要旨 厚生年金保険の被保険者であった叔父と姪との内縁関係が,叔父と先妻との子の養育を主たる動機として形成され,当初から反倫理的,反社会的な側面を有していたものとはいい難く,親戚間では抵抗感なく承認され,地域社会等においても公然と受け容れられ,叔父の死亡まで約42年間にわたり円満かつ安定的に継続したなど判示の事情の下では,近親者間における婚姻を禁止すべき公益的要請よりも遺族の生活の安定と福祉の向上に寄与するという厚生年金保険法の目的を優先させるべき特段の事情が認められ,上記姪は同法に基づき遺族厚生年金の支給を受けることのできる配偶者に当たる。
日本のかつての農村では、近親婚が比較的よく見られたようです(判例を読んでいるとこんな文化人類学的な発見があるんですね!)。
それにしても、いずれも反対意見の横尾和子さん、保守的モラリスト(というか近代的フェミニスト)だなあ・・
なお遺族基礎年金(国民年金部分)については、本妻でも内妻でも原則18歳以下の子どもがいなければもらうことはできません。
死しても、なお争いはつづく・・
遺族共済年金受給権は内縁の妻にあるとされた事例
遺族年金の受け取り人は、事実婚の妻も含みます。
法律婚と事実婚の妻の受給権が競合する場合は、実質的な婚姻関係がどちら側に形成されているか、が問われることになります。
民法の相続人が、一方的に内縁の妻を排除している(内縁の配偶者の相続人に対する財産分与請求権を認めなかった事例)のに比べ、さすが社会保険法は実質を重んじてくれるわけです。なかなか奥が深い!
平成17年04月21日最高裁判所第一小法廷
遺族共済年金不支給処分取消請求事件
私立学校教職員共済法に基づく私立学校教職員共済制度の加入者で同法に基づく退職共済年金の受給権者の男が重婚的内縁関係にあった場合に,遺族共済年金の支給を受けるべき配偶者に当たるのは内縁の妻であるとした事例
(反対意見あり)
ちなみに、近親者間で内縁関係にあった(子もあり)というイケナイ関係の場合はどうなんでしょう。
近親的内縁関係の場合、遺族厚生年金は支給されますか?
原則できないのですが、例外もあります。
平成19年03月08日最高裁判所第一小法廷
遺族厚生年金不支給処分取消請求事件
厚生年金保険の被保険者であった叔父と内縁関係にあった姪が厚生年金保険法に基づき遺族厚生年金の支給を受けることのできる配偶者に当たるとされた事例
(反対意見あり)
裁判要旨 厚生年金保険の被保険者であった叔父と姪との内縁関係が,叔父と先妻との子の養育を主たる動機として形成され,当初から反倫理的,反社会的な側面を有していたものとはいい難く,親戚間では抵抗感なく承認され,地域社会等においても公然と受け容れられ,叔父の死亡まで約42年間にわたり円満かつ安定的に継続したなど判示の事情の下では,近親者間における婚姻を禁止すべき公益的要請よりも遺族の生活の安定と福祉の向上に寄与するという厚生年金保険法の目的を優先させるべき特段の事情が認められ,上記姪は同法に基づき遺族厚生年金の支給を受けることのできる配偶者に当たる。
日本のかつての農村では、近親婚が比較的よく見られたようです(判例を読んでいるとこんな文化人類学的な発見があるんですね!)。
それにしても、いずれも反対意見の横尾和子さん、保守的モラリスト(というか近代的フェミニスト)だなあ・・
なお遺族基礎年金(国民年金部分)については、本妻でも内妻でも原則18歳以下の子どもがいなければもらうことはできません。